ガルパン環境 リセフェスタ東京/大阪雑感
お疲れ様です。小島です。
期間が空いてしまいましたが、Lycee Overture Ver.ガールズ&パンツァー戦車道大作戦!(以下ガルパン)発売後に行われたリセフェスタについて、主に上位入賞デッキリストを見た感想を中心に雑感を書いていこうと思います。
いつもなら大会ごとに記事を書いていますが今回は2週連続ということもあって東京・大阪2大会まとめた記事を書かせて頂こうと思います。全て紹介すると冗長になってしまうので、いくつか抜粋する形にします。
毎度のことですがあくまでリストを見た雑感を書き連ねているだけなので、細部の思惑は使用者本人の思考と異なった部分があるかと思います。ご容赦下さい。
僕がカードプールを見て考えていたこと、予想したメタゲームなどはこちらに書いてあるのでもしよろしければご覧下さい。
・9/2 リセフェスタ東京
優勝:ヘルウインドさん 雪単
優勝したのはまさかの純正雪単です。
雪単が《アヴァロン》亡き後でもそれなりに戦えると思っていた方は多いでしょうが、この結果を予測していた方がどれだけいらっしゃったでしょうか。
雪単におけるガルパンでの新戦力が防御的な能力を持ったSR《カチューシャ》に加えてDP3というこれまで雪で少なかったスペックを持ったキャラが多く登場したことに注目し、極力相手キャラを倒さず場を固める戦略に特化した構成に見えます。
環境で有力視されていた宙単・日単等はSP値の平均が低く一度場を固められてしまうと能力でこじ開けていかないと打点が入らなくなってしまいます。
花単は全体的にSPが高いため簡単に突破できますが、トップメタ候補の宙単が《ジャガーノート》という花キラーカードを擁しているため今回はそれほど上位には食い込めませんでした。それを見越してのデッキ選択とすればまさに慧眼と言えるでしょう。
脇を固めるカードも軽い除去を兼ねた新アタッカーR《スズキ》、固め戦略を強化する《風魔手裏剣》、不用意なプレイを咎める《身代金誘拐事件ごっこ》など優秀なものが選ばれています。
6位のリストもほぼ同じ設計思想のようです。全体的には数が少なかった雪デッキですが上位入賞率の高さを見るに最大の当たりデッキと言えましょう。
除去デッキは常に無警戒ではいけない、そんな教訓を教えてくれた見事な優勝でした。
2位:ぎやさん 宙単
「ぎや」さんは東京でフェスタが開催された3回その全てで入賞する驚異的な勝率を維持されているプレイヤーで、今回は大会前に本命視されていた宙単での入賞です。
本人も仰っていましたが雪相手を想定していない代わりに宙単ミラーマッチその他スペック勝負になるマッチアップを強烈に意識した重い構成になっています。
前環境で雪相手に生命線となっていたEX1の2コストDMG3を全て廃しているのが特徴です。ガルパンで追加されたSR《西住 まほ》は6コストと重い代わりに非常に強力な能力を持っていますが、自身を含めてEX2を4枚消費するためEX1を極力減らした構築の方が安定して出せます。
その他の構成は「前列は止めにくい3ハンドアタッカー」「後列は2ハンドの相打ち要員」を徹底しています。前後に移動できるキャラは5/4というスペックのものが多く採用されており、相打ち力はピカイチです。
あくまで新環境1発目での決め打ちリストなので、雪がそれなりに環境にいることがわかった現在なら8位のリストのように2コストDMG3アタッカーを1~2種類追加してもいいと思います。それだけ柔軟性を取れるのが現在の宙単とも言えるので、初期配置等を含めて研究のしがいがありそうです。
3位:でちんさん 日単
最初期環境で不動のトップ、前環境でも雪単に次いで人気のあった日単です。
動いて殴るコンセプトは変わらず、過去のアタッカー陣に「ジェネリックアヴァロン」(気に入っています)SR《秋山 優花里》等の新戦力、そして定番化した飛び道具《キノコリオン》が入ってどの角度からでも差し合いを制することができる構成になっています。
殴り合いをするデッキ全般に微有利と言え、決勝では雪の固め戦略に負けてしまったようですが《タマモキャット》等の突破キャラを増やすことによって対策可能なため今後は全体的に数を増やしそうです。
またこのリストには採用されていませんが、5位のリストに入っているC《アンチョビ》は《坂田金時》と散らしたサイドステップ持ちアタッカーという役割の他にAP5を活かして相討ちブロッカーという役割も持てる良カードです。DP1SP0は心許ないものの、後から引いてきて役割を持ちやすいのは《坂田金時》に無い魅力です。
4位 クンタキンテくんさん 月単
前環境から安定した人気を持っていた月単デッキです。
注目の新戦力はSR《冷泉 麻子》です。相手依存になりますが、不利な戦闘でもどこか1ヶ所が寝ることでこちらの攻撃が通しやすくなります。サポートが絡む戦闘ならさらに場が空いていくため相手からするとミスを犯しやすい嫌なカードです。
全体的な構成は前環境と同じ「エンゲージ」型で、《バルムンク》に加えて《タケノコリオン》で詰め火力を確保しています。
7位 小島 雪タッチ月プラウダ
手前味噌です。詳細はこちらに。
一通り大会結果を見た時点での改良点としては《風魔手裏剣》やC《おりょう》の投入を検討するなどでしょうか。
どちらも軽く動けて日単などを相手に良い動きをします。《風魔手裏剣》は無理にでも数枚ねじ込む価値を感じました。
R《アリサ》もSR《カチューシャ》との組み合わせで能力を使えるので投入の価値有りです。
【ガルパン環境メタゲーム・1発目】
リセフェスタ東京が終わり、メタゲームの概形が見えてきました。
・単色はどれもイケる
・2敗ラインを見る限り学校デッキもイケそう
・弱体化したはずの雪デッキも普通にいる
・殴るデッキも固めるデッキも混在している
・1強はいない
以上がフェスタ東京終了時点での感想です。
上位入賞デッキは綺麗にバラけています。
この状況は1週間後どうなったのでしょうか。リセフェスタ大阪に続きます。
・9/9 リセフェスタ大阪
※決勝でトラブルがあり順位の変更がありました
優勝 前後前後おおおんさん 宙単
色々ありましたがフェスタ大阪は宙単の優勝でした。
基本はオーソドックスな宙単ですが《ご褒美》《ファントム・メイデン》《魔剣グラム》が採用されているのが特徴です。
どれもサポートでの固め戦略を突破できるチョイスで、除去には弱いもののこの環境の雪デッキに対しては気を付けていれば除去でアドバンテージを失うことが少ないため採用に至ったものと推測されます。
特に《ファントム・メイデン》は花のサポート成功時効果を打ち消すこともできるので重宝します。何枚かは入れておきたいカードです。
1種月のカードが入っていますが色拘束が強くデッキにアシストできるカードもほぼ入っていません。単にリストの打ち間違いだと思いますが違ったら申し訳ありません。
入っていたカードはEX1の並びからR《河嶋 桃》あたりでしょうか。
※ご本人様からC《西住 まほ》との情報を頂きました。僕の構築センスの無さを露呈してしまいました。失礼しました。
2位 Н∀ММЕЯさん 花単
雪単・月単等の固め戦略を取るデッキが結果を残したこと、既存の花単がエンゲージ軸のものが多くフェスタ東京では新たな形を調整するのに時間が足りなかったであろうことなどからこのタイミングで花単が表舞台に立つことになりました。
構成としては新たなエースアタッカーSR《武部 沙織》などのガルパンで追加された優秀なキャラ、FGO1.0の超パワー姉妹《ステンノ》《エウリュアレ》、終盤絶望的な強さを発揮する《ルールメイカー》など花のパワーカードのオールスターといった感じで、なおかついい感じに嚙み合っています。
SR《ダージリン》+《アーラシュ》《ヘクトール》など作品を超えたシナジーが多く見られるので、練習すればするほどに強さを引き出せるでしょう。
決勝では望ましくない事態になってしまいましたが、デッキとしての強さは疑いようがないと思います。
5位と6位にも花単が入賞しています。「Masaki」さんは《肩車》《もちひつじ》《令呪》の採用、「ちゃちゃ」さんはR《武部 沙織》+《令呪》を採用と三者三様の構築思想を見て取れるので以降花単の研究がさらに進んでいきそうです。
3位 ももせさん 月単
フェスタ東京とは違った形の月単が入賞です。
前環境からの定番だった「エンゲージ」中心の構築とは対象的にガルパンから継続高校のキャラを全面に押し出した構築になっています。
パワーカードとしてU《ミッコ》SR《ミカ》、それを支援するR《ミカ》C《ミッコ》などが採用されており、シブいシナジーを見せてくれます。
U《ミッコ》は単体のカードパワーも相当なもので、序盤の止め辛いアタッカーから終盤の詰め要員へと八面六臂の活躍を見せます。特に学校シナジーが無くてもエースを張れるでしょう。
月単は相手の展開と自分の腕次第で殴るデッキと止めるデッキどちらの役割もこなしやすいのが特徴なので、構築の幅の広さも含めてしばらくは人気を保つことと思います。
4位 まみやながつさん 4色サンダース/大洗
僕自身もフェスタ東京1回戦で当たったタイプのデッキです。その時もシナジーの多さに驚きましたが、その方と同じ調整グループの方が入賞したことで期待感は確信に変わりました。
《アリサ》《ナオミ》を《ケイ》の能力の対象にすることで能力を誘発させるサンダース特有の動きにSR《秋山 優花里》など色が合って「アシスト」を持っている大洗のカードを足した日・宙・月の3色デッキがベースになっています。
アシスト前提で花のC《西住 みほ》が入っているのが特徴で、R《ナオミ》をタダで対象に取ることができる他SR《ケイ》とのコンボでどのキャラにもDMG+1を飛ばすことができるなど複数のシナジーを期待できます。
よく見るとガルパン限定構築になっており、アシストを最大限活用することでデッキパワーを底上げするお手本のような構築でした。
7位 へちゃ起動さん 雪単タッチ月
雪単で2回連続入賞した方です。
基本的なコンセプトはフェスタ東京の優勝リストと変わりませんが大洗のアシストキャラが多めでR《後藤 モヨ子》R《宇津木 優季》と月のキャラが入っています。
どちらもワンポイントで単調な固め展開から打点を入れにいけるので重宝すると思います。
【ガルパン環境メタゲーム・途中経過】
リセフェスタ大阪では固めるデッキに対して有利を取りやすい花単が複数入賞しました。
2回のリセフェスタで全ての色の単色デッキが複数入賞しました。さらに同じ色でも構築は様々です。
学校デッキも複数入賞しています。まだ露出の少ない学校も開発が進めば入賞が増えてくることでしょう。
Lycee Overtureは3エキスパンション目にして一強不在群雄割拠の時代を迎えたと言えます。僕としては全てのデッキタイプに可能性がある環境は素晴らしいと思うのでこのバランスに近い環境が続いてくれたらと思います。
以上、2回分のリセフェスタ雑感でした。
明日はリセフェスタ札幌が開催されます。今回僕は遠慮しておきますが、関東圏の猛者が複数遠征すると聞いているので結果が楽しみです。
10月の公式大会参加予定は10/21(土)のチーム戦リセオープン、そしてVer.FGO2.0発売週10/29(日)のリセフェスタ東京です。チーム戦は組もうと思っていた友人が1人不参加になってしまったので早いうちに3人目を探そうと思っています。
それではまた。